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緊縛ものの本質は怨念と復讐にある。 「指責め地獄」(著:団鬼六、SUNロマン文庫)

緊縛


「指責め地獄」(団鬼六)

(内容紹介)
指責め地獄 美しき生贄の緊縛写真で読む、団鬼六 官能SM時代劇! 幻の緊縛時代劇がここに復活! 仇討ちのたびに出た武家の若妻は自害も許されぬまま、恥辱の責めを受けるうちにその身体は淫らな炎に包まれていく『指責め地獄』 その他、傑作短編『嘆きの天使』 幻の長編『さすらい怨歌』の2作品を収録!


おすすめ度:★★★

緊縛ものには、現代劇よりも時代劇の舞台設定がしっくりくる。
高貴な女が低俗な連中に手篭めにされるわけだが、そこに至るまでの過程が丁寧に描かれており、作品世界に引き込まれる。
そのプロセスが、読者にとって最高の前戯になり焦らしになっている。
怨念やら復讐やら、人間の複雑な感情が絡まり合うからこそ、クライマックスにおける女の無念さと男の痛快感はいや増す。

挿絵的に挿入されている、レトロな緊縛写真は、内容とダイレクトに関連しているわけではないのだが、緊縛攻めを受ける女の表情にいい味が出ており、読者の妄想に歯止めをきかなくさせるのに十分である。

薄く脂ののった、白く艶めかしい柔肉をきつく縛り込む。
自由を奪われた若妻たちの被虐美に酔いしれました。

レアでモダンな“大人の性愛”を完全マスター。 「悪女芝居」(著:草凪優、徳間文庫)

極小ビキニの西洋熟女


「悪女芝居」(草凪優)

(内容紹介)
定年後、田舎でリタイア生活を始めたものの、心満たされぬ前島は1人の女と出会った。ひょんなことから、東京の小さなバーの店番を1週間ほど任されてしまった彼は、連夜ひっそりとグラスを傾けている四十路の女に気づく。地方の人妻で、浮気三昧の挙句いられなくなり、逃げ出してきたという女に次第にはまっていく前島だったが、やがて顕れた彼女の真実とは……。


おすすめ度:★★★

定年後、田舎に引っ込んでしまい、あとは枯れていくだけと思っていた主人公。
東京の小さなバーの店番を任されたことで、人生が変わっていく。
バーのマスターっていうのは、一人で来るお客さんの話の聞き役になったりして、意外とモテるっていうじゃないですか。
一人の不思議な魅力を持つアラフォー女性と出会うことで、性愛の素晴らしさを再認識し、自信と活力を取り戻していくという、回春エロスの王道を行くストーリーです。
ある女性との運命的なセックスを経験することで、世の中にこんなに肌が合う人がいたのかとか、セックスとはこんなに心を解放してエンジョイできるものだったのかと、感動して性愛の素晴らしさに目覚めるというのは、まさに男子一生の夢でありロマンです。

一通りの性体験や人生経験をこなしてきた男性と女性が化学反応を起こすことで、感動的な“大人の性愛”というのが生まれるのでしょうね。
若い二人が運命的な出会いをしたとしても、いきなり最高のセックスをするということはありえないです。
仮に最高と思っても比較するものがないので、最高かどうかも分かりませんしね。
熟年の男と女が、性愛に目覚め、肌が合って、離れることができずにセックスに溺れていくというのは、若者の性欲のぶつかり合いとは一線を画します。
男の方は、自分の欲望を吐き出せば満足というのではなく、それよりも女性を気持ち良くすることを優先し、ねちっこい愛撫を繰り出し、女が乱れる姿を堪能しようとする。
女の方は、男の目を楽しませたいという遊び心にあふれ、一通りのテクニックはあるが決してテクニックだけに走ることはなく、それらはすべて大人の女としての情や母性といったものに裏打ちされており、性に貪欲な一面も隠すことなく見せてくれる。
このあたりの、本当に心地よい“大人の性愛”をじっくり堪能することができました。

我々のようなアラフォーの年代になると、愛が先か、セックスが先かという古典的な話が、無意味であることに気づかされます。
本当に大切なのは、心も体も満たされる“大人の性愛”がそこにあるかないかです。
それは、たいていの場合、一瞬の花火のようなものでしょう。
一週間かもしれないし、三年かもしれない。
いずれにしても永遠の愛を誓い合うようなものではないけれど、その二人だけが「それは確かに本物だったよね」と分かっていれば、それで十分ではないでしょうか。

結局、男にとって、同窓会の人妻たちって何なの? 「熟れどき同窓会」(著:葉月奏太、竹書房ラブロマン文庫)

テニスサークルの巨乳娘


「熟れどき同窓会」(葉月奏太)

(内容紹介)
フリーライターの飯島慎吾は、高校時代の同窓会に参加するため、久しぶりに故郷の田舎町に帰省した。慎吾はライターをしながら小説家を目指していたが、なかなかものにならず、三十歳となった今、その夢を諦めようかと悩んでいた。そんな傷心状態での帰郷だったが、同窓会に出席すると、かつての同級生の女子や担任女教師が、色香に満ちた美熟の人妻に変貌しており、魅了されていく。彼女らに悩みを打ち明けるうちに親密なムードになり、さらに誘いをかけられて…!?挫折しかけている男が、故郷で熟れごろ美女たちとめくるめく体験を味わい癒されていく、ハーレム人妻エロスの傑作。


おすすめ度:★★★

同窓会の醍醐味とは何でしょうか?

卒業以来ずっと会っていなかった学生時代の仲間と、30代になった今だからこそ、久しぶりに会ってみたいという気持ちがあります。当時あこがれていた、好きだった女の子たちが、どんな色っぽい大人の女性に成長しているのかをこの目で確かめてみたい。そして、あわよくば、昔叶わなかった想いを遂げる。焼けぼっくいに火が付いちゃう。学生時代は目立たなかったのに、人妻の色気を持つ彼女に翻弄される・・・妄想がふくらみ、期待が高まります。

一方で、女の子たちが期待外れだったらどうしようとか、みんな僕のことを忘れていたらどうしようとか、学生時代みたいにうまく話せなかったらどうしよう、という漠然とした不安もあります。

この期待と不安がないまぜになったような感覚こそ、同窓会の醍醐味ではないでしょうか。会いたいような、会いたくないような。見るのが怖いような、でも30代の今だからこそ一度は見てみたい。これからどんな再会をして、何が起きるのだろうというという、うわついた高揚感。

このあたり、主人公の故郷に対する複雑な葛藤や劣等感をベースに、同窓会までの導線が丁寧に描かれており、作品世界へ引き込まれます。

30歳を過ぎた、いい年をした大人の男女なのに、同窓会で顔を合わせた途端、それまでの不安など吹き飛んで、一気に当時のしゃべり方や関係性に戻ってしまう。なんだ、学生時代と何も変わってないじゃない。人生経験を積んで、酸いも甘いも知り尽くしてるはずの男女が、同窓会をきっかけにはちゃめちゃになっていく。客観的に見たら、30歳を過ぎたいい大人が何やってるの、と言われるかもしれない。でも、これが同窓会の楽しみだし、妙なリアリティがあります。昔の自分を知ってくれている仲間だから、今の自分も隠さずにさらけ出せる。ゼロから関係性を築いていくのではなく、学生時代の関係性からスタートするので、すぐに深い関係になってしまうのも納得です。

一つ残念だったのは、ヒロインが多すぎてストーリーが散漫になってしまったことです。けっしてヒロインを一人に絞る必要はないけれど、途中からハーレムにすることが目的になり、必然性のないヒロインが多いように感じたのは私だけでしょうか。悩める主人公は、熟妻である先生と若妻である当時憧れていた学級委員長、二人の女性の間で心が揺れるとかね。そうすれば、もっと登場人物たちに感情移入できたような気がします。

あなたの旦那の欲望のタガが外れて、若い女体にむしゃぶりつく瞬間を目撃せよ。 「ふしだらな絆」(草凪 優)

ふしだらな絆 (コスミック文庫)ふしだらな絆 (コスミック文庫)
(2012/03/20)
草凪 優

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おすすめ度:★★★

(紹介文)
深夜、突如起こった大地震。
久我正幸は、偶然乗り合わせた同じ階の人妻とともにマンションのエレベーターに閉じこめられた。
極限状態の恐怖に、パニックに陥る若いセレブ妻。
だが、その澄ました美貌の裏にこみあげる牝の欲情を知った久我は…(「宙吊りの密室」)。
思わぬ情炎に駆られる男女を描く、鮮烈エロス傑作選。


短編集の中でも、中年の課長が新入社員に猪突猛進しちゃう「蕩ける恥蜜」は、世の平凡なサラリーマンにとってたまらない作品です。
「頼むよ、○○くん・・・」
「一度だけ・・・一度だけでいいんだ・・・」
名言ですよ、これは。
冷静に考えれば、「一度だけ」と言われて女性が喜ぶハズがないのに、つい言っちゃう。
それだけ、君が欲しいという欲望が先走っちゃてるんでしょうね。

今では、スレンダー美人の奥さんを持つ課長なんだけど、学生時代は全然モテなかった。
青春時代に同年代の女の子とあんなことやこんなことをしてみたかった、という“やり残した感”を内に秘めているわけです。
思いがけず、可愛くてウブな新入社員が現れ、自分のことを信頼してくれているのが分かり、しばらく忘れていた学生時代の欲望が目を覚まします。
手を伸ばせば届くとこにいる、若さあふれるムチムチの身体に、勢い余ってむしゃぶりついちゃいます。
大人の理性も知性もあったもんじゃない。
まったく、いい歳をして何をやってるんだか・・・

でもね、こういうみっともない中年の姿が、サラリーマンである一読者にとって、一番親近感を持つし、興奮するんです。
こいつにあるんだから、自分にもあってもおかしくない幸運・・・
いや、でも俺には絶対起こらないか・・・
と思考は堂々めぐり。
うまくいけばエッチできそうだと分かると、自分でも嘘だと分かってるのに「好きなんだ」とか「一目ぼれだった」とか連呼してしまう。
世の奥様連中も、しっかり見届けた方がいいです。
あなたの旦那も、ムチっとした若い娘といい感じになっちゃったら、絶対こうなりますから。

最近の私も、若い女子社員に(勝手に)誘惑されています。
礼儀正しくお辞儀したときの胸の谷間、
リラックスムードの雑談中に、腕を上げた時にちらっと見える腋、
普段スカートなのに、たまに履くパンツで意外と存在感のあるヒップ。
こんなの魅せられた日にゃ、欲望のタガが外れちゃっても責任持てませんよ。


【編集後記】
気になる作品はこちら。

はたらく人妻さん (アクションコミックス)はたらく人妻さん (アクションコミックス)
(2009/08/12)
みなかみ ゆう

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すべてはおばさんのためだった、というのが読みたい。 「彼女の母は僕の言いなり」(高杉 圭)

彼女の母は僕の言いなり (フランス書院文庫)彼女の母は僕の言いなり (フランス書院文庫)
(2012/05/23)
高杉 圭

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おすすめ度:★★★

(紹介文)
(早く……娘が帰って来る前に早く射精して……)
少年の肉棒を喉奥へ呑み込み、涙目で舌を這わせる春子。
弱みを握られ、自宅で娘の彼氏に強いられる性奉仕。
イラマチオ、強制恋人プレイ、アナル開発……
獣のようにただ繋がるだけの関係をつづけるうち、
未亡人の中にさらなる調教を待ちわびる感情が……


前半と後半でまったく印象の異なる作品です。

前半は、背徳感をスパイスに、主人公と彼女の母の心理描写を堪能できました。
主人公は、未亡人である彼女の母に本気で惚れている。
彼女の母も、主人公からの求愛に胸を昂ぶらせているんだけど、理性がはたらいて葛藤します。
また、彼女の妹の登場の仕方が絶妙です。
母親に面影の似た妹が、主人公に好意以上のものを持っていたことが分かり・・・

後半は、彼女も巻き込んでのハーレムになだれ込んでしまいます。
主人公の彼女の母への想いはどこへ行ったの?と裏切られた気持ちになりました。
文脈もなく延々と続く性描写に退屈し、流し読みになってしまいました。
ただやりたかっただけで、相手は誰でも良かったのかと、主人公にはがっかりしました。

人妻官能小説ファンとしては、美人系の彼女と付き合ったのも、かわいい系の妹にちょっかい出したのも、すべておばさん(彼女の母)を振り向かせるためだったというのが理想です!


【編集後記】
土曜の昼間にビールを飲みながら映画『となりのトトロ』を眺めていたら、泣いてしまいました。
トトロが出てくるまでに、何度も涙がこぼれました。
古き良き日本(埼玉?)の何気ない会話や風景が、中年の琴線に触れたのでしょう。
それにしても、お父さんのセリフの朴訥さは反則ですよね。。。

ジブリの教科書3 となりのトトロ (文春ジブリ文庫)ジブリの教科書3 となりのトトロ (文春ジブリ文庫)
(2013/06/07)
不明

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会話の掛け合いが楽しい、キャラクターを活かした軽快なロマン官能。 「蜜まつり」(藍川 京)

蜜まつり (祥伝社文庫)蜜まつり (祥伝社文庫)
(2011/03/11)
藍川 京

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おすすめ度:★★★

(紹介文)
法外な報酬なのに、不思議と客が途絶えない高級便利屋「加勢屋」。
折からの不況で失業し、そこに勤めることとなった武居勇矢は、夫の不倫に悩む美しい女性と出会う。
調査のため博多へ飛ぶが、怪しくも豪放磊落(らいらく)な社長も同行することに。
なぜか勇矢を出し抜こうとし、ちょっかいをかけてくる社長とやりあい、依頼を解決できるのか?
不況なんて吹き飛ばす、痛快な官能小説!


社長のキャラクターがナイスです。
社長は勇矢に、いつも減らず口ばかりたたいてくる。
美男でもなく髪も薄いのに、不思議と女にモテる社長。
勇矢は、はるかに年上の社長に、同じ男として、嫉妬心とライバル意識を持っています。
普段はひょうひょうとしている社長ですが、仕事では頼りになる一面もあったり。
この社長が、どうにも憎めないキャラクターなわけです。
私の大好きな、花村萬月の 『眠り猫』 (新潮文庫) を彷彿とさせる。
なんでも屋とヤクザでは、怖さも違うし、あちらはもっとハードボイルドですけどね。
私は一般小説もキャラクターで読んじゃうタイプです。
官能小説でも、本作品のように、もっとキャラクターを立てた、会話の掛け合いが楽しい作品があってもいいですよね。

根っからの女好きの主人公・勇矢にも好感が持てます。
最近流行のM男でも草食系でもない。
やっぱり男はこうでなくっちゃね。
でも、我々の現実は、勇矢のようにいい女を抱いたり、いい女に翻弄されたりできないわけで、うらやましい限りです。

登場人物のキャラクターを存分に活かした、男の夢を叶える軽快なロマン官能。
本格官能に食傷気味の方にも、おすすめです!


【編集後記】
上記作品の中にも登場する、同著者の作品はこちら。

柔肌まつり (祥伝社文庫)柔肌まつり (祥伝社文庫)
(2008/10/10)
藍川 京

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誘惑屋 (祥伝社文庫)誘惑屋 (祥伝社文庫)
(2010/03/11)
藍川 京

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結局、男にとって村の卑猥な風習とは何なのか? 「田舎妻のあやまち」(人妻告白編集部/編)

禁断告白 田舎妻のあやまち (竹書房ラブロマン文庫)禁断告白 田舎妻のあやまち (竹書房ラブロマン文庫)
(2012/06/12)
人妻告白編集部

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(紹介文)
祭り、しきたり、しがらみ、地域社会、・・・
日本のどこかで秘かに営まれる、人妻たちとのまぐわい!
ビニールハウスの陰、放置された村の神社・・・
のどかな田舎に見え隠れする、人妻たちの淫らなホンネ。


おすすめ度:★★★

かつて日本の村には乱交や夜這いの風習があったといいます。
そんな風習が現代にもまだ残っていたとしたら・・・
そんな妄想を叶えてくれるのが告白体験談形式の本書です。

現代の明るいオシャレな都会からすると、別世界に迷い込んだ感じです。
昭和にタイムスリップした雰囲気。
猥雑で、卑猥な世界。
自然の解放感が人間の本能を目覚めさせ、男と女を、オスとメスに生まれ変わらせてくれるのかもしれません。

村のいかがわしい風習というのは、何のためにあったのでしょうか?
もちろん、村や一族の団結力を強めるためというのもあったでしょうが、それは表向きの理由でしょう。
つらい肉体労働の一方で、刺激のない平凡な日常。
欲望や不満をつのらせた男たちが、犯罪や不倫に走りトラブルを起こされては困る。
卑猥な因習が、男たちの欲望や不満の捌け口となっていたことは間違いないでしょう。
一種のお祭りであり、祝祭であり、非日常性とスリルを楽しむ。
村人に許された公然のアバンチュールは、日々の生活への不満を解消し、かつ村の連帯感を生みだすことに役立っていたのでしょう。

こういった生々しい話は、中途半端に小説の形を取ると、作り物めいて嘘っぽくなってしまう。
投稿の形でシンプルに語られることで、臨場感たっぷりで、リアリティもいや増します。
各地の方言が飛び交って、半分くらいは何を言っているのかも分からない。
読者の想像力が試されるわけです。

登場する人妻たちも、当然初めは抵抗します。
しかし、村の習わしと言われれば、仕方ないという気になります。
一旦観念したあとは、男たちの欲望を受け入れ、包み込んでくれます。
そして、習わしだという言い訳を得た人妻たちは、背徳やスリルを楽しみ、快楽に貪欲になっていきます。
これが大人の女性が持つ、順応性であり包容力なんですね。


田舎妻に、ハマりそうな予感です。


【編集後記】
本日、書店でゲットしたヤバい新作はこちら。
この本を開くことを想像しただけで、息が詰まり、胸が苦しくなる・・・

奴隷街: すべての女が牝になった (フランス書院文庫)奴隷街: すべての女が牝になった (フランス書院文庫)
(2013/04/25)
御堂 乱

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世間知らずの専業主婦たちの危うさ。 「人妻奴隷調書 美獣に変わるまで」(有馬 童子)

人妻奴隷調書: 美獣に変わるまで (フランス書院文庫)人妻奴隷調書: 美獣に変わるまで (フランス書院文庫)
(2012/03/22)
有馬 童子

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おすすめ度:★★★

(紹介文)
「や、やめてください。先生がこんな悪魔だったなんて」
法律相談に訪れた美由紀を裸に剝いた辣腕弁護士。
32歳の乳房と双臀を目にした瞬間、欲望は最高潮に!
相談の名を借りた密室で、秘唇を、未開の菊座を抉り抜く。
(人妻の身体は、こんなに美しくて奥深かったのか・・・)
悪魔の巣で女体を調べられた女は、一人ではなかった!


窮地に追い込まれた人妻は、ワラにもすがる思いで、弁護士事務所の戸をたたく。
人妻の口から語られる相談内容は、淫らさに満ちあふれていた。
夫には絶対に知られてはならない秘密。
弁護士先生ならと、羞恥心に声を詰まらせながら語り始める。
下手な「体験告白本」より、はるかに引き込まれます。
こんな話を、当人である人妻の口から聞かされたら、自分もその男たちと同じように目の前の人妻を裸にひん剝きたくなるのは必至。
あわよくば自分もそんな恩恵にあずかりたい、と考えるのは男の性。
真剣な表情でうなづいていても、パンツは先走り汁でグッショリなわけです。

一般的に人妻官能小説では、ヒロインは欠点のない完ぺきな女性として描かれます。
男のロマンではありますが、どうも人妻のリアリティに欠けます。
後ろ暗さや湿っぽさがほしい。
平成の時代ではなく昭和の時代。
ハイビジョンではなくロマンポルノの世界と言ったらいいでしょうか?
本作品のヒロインたちは、人妻のリアリティに満ちています。
専業主婦らしい生活臭。
世間知らずがゆえの脇の甘さ。
母性を感じさせる情のあつさ。
漏れ出てしまう色香。
それらがゆえに男たちにいいように利用されてしまう。
人妻の悲哀が切なさを誘います。

ただ一つ残念だったのが、性描写のねちっこさが足りず、淡泊だったことです。
主人公のエリート弁護士は、「悪魔」と呼ぶには少し物足りなかったです。


【編集後記】
出張の帰り道、羽田空港から京急ではなく東京モノレールに乗るのにはわけがある。
浜松町駅の本屋さん「文教堂」に寄りたいからです。
官能小説から官能系一般小説まで、充実の品ぞろえです。
本日購入したのはこちら。

妻の母・三十九歳 (フランス書院文庫)妻の母・三十九歳 (フランス書院文庫)
(2013/01/25)
山口 陽

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学生のうちに知っておくべきオノマトペのこと。 「継母強奪 私は義息に奪われた」(屋形 宗慶)

継母強奪 私は義息に奪われた (リアルドリーム文庫 60)継母強奪 私は義息に奪われた (リアルドリーム文庫 60)
(2011/04/22)
屋形宗慶

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おすすめ度:★★★

(紹介文)
年上の夫では満たされぬ女ざかりの人妻、美月。
けだるい自慰にふけってしまう彼女の隙を狙い、
義理の息子・紘人が継母へと襲いかかる。
(こんな、無理矢理感じさせるなんて・・・酷い・・・!)
若々しい肉体から施される調教じみたセックス。
やがて美月は夫を裏切り、義息に寝取られてゆく。


欲求不満を秘めた若い継母(31歳)が義理の息子に襲われるというストーリーは、いたってオーソドックス。
実母に逃げられた父親に対する恨みと軽蔑が、継母を寝取る動機になっています。
継母のダイナマイトボディとねちっこい性描写で読ませる、本格官能作品です。

男好きのする美月の体は、肉感的な人妻が大好きな読者にはたまらないはず。
肉がパンパンに詰まっているんだけど、くびれるところはしっかりくびれている。
騎乗位や後背位でのヒップシェイクとバウンドぶりなど、とくに尻の迫力が凄かったです。

また、ねちっこい性描写に貢献しているのが、いやらしい音、音、音。
セックスの最中って、こんなにいろんな音がしていたんですね!
今まで聞きのがしてましたよ。。。
発射音はもちろん、打撃音、摩擦音、粘着音、吸引音・・・
それらが毎回微妙に違う音なんです。
しかも、一回の音の中でも徐々に変化していく。
あるいは二つの音がリズミカルに繰り返される。
オノマトペ(擬音語、擬態語)のオンパレード。
音の違いを聞き分けることで、映像がリアルに目に浮かんでくるから不思議です。

義息の虜になった美月は、やがて呂律がまわらないバカっぽいせりふ回しで、淫語を積極的に吐くまでになります。
その間、彼女の夫への愛情がどんどん変化していきます。
心優しい夫を愛していたはずなのに、だんだんと夫のことを見くびるようになっていきます。
でも、鈍感な夫は、仕事に明け暮れて何も気づかない。
このあたり、男らしいオスを求めるメスの本能とその冷酷さを見せつけられました。
ライオンのプライド(群れ)を連想させます。
闘いに敗れたオスは、メスから見向きもされなくなり、群れから去っていく。
まあ、ライオンの場合、敗れたオスはみずから群れから去るわけですが、この父親ときたら最愛の妻の気持ちが離れていることに気づきもしないのですから、アホ丸出しです。

読む前に期待していた、貞淑さや背徳感を前面に押し出した人妻作品ではありませんでしたが、とことん性に溺れるメスの欲深さを堪能できました。

たまには、淫乱肉感妻で本格官能を!


【編集後記】
気になる作品はこちら。
ターゲットは法律相談に訪れた人妻。
主人公は辣腕弁護士。
エロいインテリは、どうやって人妻を追い込むのか!?

人妻奴隷調書: 美獣に変わるまで (フランス書院文庫)人妻奴隷調書: 美獣に変わるまで (フランス書院文庫)
(2012/03/22)
有馬 童子

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露出ものとしてのスリルは楽しめるが、人妻ものとしての背徳感は物足りない。 「僕の言いなり【兄嫁と義妹】」(早乙女 京一)

僕の言いなり【兄嫁と義妹】 (フランス書院文庫)僕の言いなり【兄嫁と義妹】 (フランス書院文庫)
(2011/10/24)
早乙女 京一

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おすすめ度:★★★

(紹介文)
「ごめんなさい。裕美、恥をかきそうなの・・・」
犯されながら少年の首にしがみつく美しき兄嫁。
弱みにつけこんで強引に奪った人妻の操と肉体。
妹も同じベッドで調教されていると知りながら、
26歳の若妻は声を押し殺したまま崩壊していく・・・
「義姉さん、しっかり僕に犯される姿を見るんだ」


兄嫁の義弟に対する介護シーンが秀逸です。
自分を暴漢から守るために怪我をさせてしまったという弱みから、不自由な生活の義弟を不憫に思い、ついつい言いなりになってしまう兄嫁。
義弟は言葉巧みに、介護にかこつけて、なんとかエッチな方向へ持っていこうとする。
兄嫁も若い肉体を目の当たりにして、内心はドキドキしているのだが、青い欲望を誘発しないよう、なんとか事務的に済ませようと頑張ります。
このあたりの二人のやりとりがそそります。
二人の心理描写が丁寧で、もっともっと読んでいたいと思わせます。

しかし、官能小説にありがちな性急さが少し残念でした。
義弟はいきなり悪魔少年に豹変し、兄嫁はあっさりと堕ちてしまいます。
「義弟を惑わせた自分が悪い・・・」
「夫を裏切れない・・・」
と葛藤に苛まれ、精神的に追い込まれていく人妻の心理描写をもっともっと堪能したかったです。
堕ちてしまえば、先が見えてしまいます。
こう言っちゃなんですが、セックスを一通りやったら、次はアナルでしょう。
人妻と一通りやったら、次は若い娘でしょう。
相手が変わっても、やることは同じセックスとアナルです・・・

だからこそ、セックスが始まるまでに、どれだけ女体の色香を堪能できるか。
堕ちてしまうまでに、どれだけヒロインの心理描写を堪能できるか。
それが官能小説のレーゾンデートル(存在意義)です。


【編集後記】
気になる作品はこちら。
普段はまったく関心が無いのに、選挙の季節になると、どうしても政治に興味が湧いてきますね。

美人市議・二十八歳 狙われ 騙され 犯されて (フランス書院文庫)美人市議・二十八歳 狙われ 騙され 犯されて (フランス書院文庫)
(2010/12/22)
風吹 望

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