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神に選ばれた男と女。「失楽園〈下〉」(渡辺 淳一)

失楽園〈下〉 (講談社文庫)失楽園〈下〉 (講談社文庫)
(2000/03)
渡辺 淳一

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おすすめ度:★★★★

下世話で俗っぽい不倫の話ではない。一時の遊びの情事ではない。それがヒットした理由かもしれない。いつまでも不変の愛であることを貫こうとし、「禁断の木の実」を食べて楽園を追放された人間が、次第に楽園へ帰ることを目指すようになり・・・

楽園でアダムとイブが食べて追放されるきっかけになったのは、「善悪の知識の木」の実。これは、人間の勝手な価値判断から自由になり、神の価値判断に従いなさいという教えでしょう。つまり、神様にすべておまかせしなさいということ。久木と凛子の二人は、最後まで人間=世間の価値判断から自由であり、二人だけの世界で性愛の極致まっとうしようとする。そういう意味で、彼らは楽園へ帰りつつあったといえる。

最後まで久木と凛子以外の第三者がクローズアップされることはなかった。世間が二人を阻害していくように見えて、皮肉なことに、じつは世間が猥雑な世の中に取り残されているのかもしれない。

本文中、彼らは“愛のエリート”であるという言葉が出てくる。文字どおりの意味で、彼らは神に選ばれた“エリート”であった。我々凡人が、うらやんでも、ひがんでも、悲しんでも、「わからない」とうそぶいても、しょうがない。年齢に関係なく、こういう純愛があるんだと、見届けることしかできない。ただ、久木も凛子も、二人が出会うまでは、結婚生活に特に希望も見出していない、さりとて離婚するほどの不満もない、平凡な夫と妻であったというこを、忘れてはならない。平凡な夫・久木と平凡な妻・凛子。その二人が出会い一歩踏み出すことで、奇跡的な化学反応が起こり、性愛の極致を経験する。これこそが、ヒットした真の理由だと思う。


【追記】
妻に「失楽園」を勧めていますが、なかなかハードルが高そうです。「もし私が『失楽園』を読むなら、あなたも私の勧める本(石田衣良さんの作品等)を読みなさい」と言われ・・・現在、読みたい官能小説がいっぱいあるので、困っています。妻が、お気に入りの“人妻官能小説”を勧めてくれると、いいのですが!?^^;


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